Otona no Kadaitosho

2018.09.7

寺山修司『寺山修司少女詩集』(トイプードル通信2017年1月号より)

今月の課題図書は、

寺山修司

『寺山修司少女詩集』

 

 

詩集というのは、

じっくり読むものではないのです。

何気なく、ふと引き寄せられてページをめくった時に、

たまたま自分の心にぴったり来る言葉を見つけたりする。

そういうもの。

 

以前ブログでも紹介したかもしれない。

角川文庫の「寺山修司少女詩集」は詩集の中ではかなりお気に入りな一冊で、

いつも手に届くところにあります。

その時々でお気に入りの詩が見つかるから不思議。

今日はこんな詩が目に留まりました。

 

 

 

私が忘れた歌を

誰かが思いだして歌うだろう

私が捨てた言葉は

きっと誰かが生かして使うのだ

 

だから私は

いつまでも一人ではない

そう言いきかせながら

一日中 沖のかもめを見ていた日もあった

 

 

 

恋を失くした時や、

悲しいことがあった時、

それを歌詞にできて皆に聴いてもらえたら、

もう悲しくないように思えます。

歌がいつの間にか、わたしから離れて、

誰かのものになっていけばいくほど、

痛みが消化していくような感じです。

だから、誰のためでもなく、自分のために歌うんだなあと、

思っています。

 

 

あなたもお気に入りの言葉を是非見つけてください。

 

おやすみ、

おはよう

では、また会う日まで

オトザイサトコ