Otona no Kadaitosho

2019.08.30

歴史というもの

先月事務所の社長である大西さんから、「蒼穹の昴」シリーズを借りて、「蒼穹の昴」から「中原の虹」まで9巻を1カ月でどど~っと読みまして、それがとても面白かったのです。
 

それで今、その頃日本は・・・的な気持ちで、テーマとなる時代背景がちょっと被る「坂の上の雲」を再読しています。

 

歴史小説って、ほぼ今まで手をつけてこなくて、本当に唯一読んでいたのが、司馬遼太郎。・・・有名だもんねw

なんとなくとっつきにくいイメージがあったのと、ずっとフィクションが好きだったので、史実を元にした歴史小説ってジャンルにあまり興味を惹かれなくて、今まで読んでこなかったんです。
でもここのところ、あらま、歴史小説ってなかなか面白いもんだなあと思い始め、新鮮な気持ちで読んでいます。

 

当たり前のことなんだけど、歴史上の人物も自分と同じ人間なんだと、大人になると、そのことが本当にしみじみと分かるようになるんですよね。

たとえばそれは、小学生の時に「先生」って存在=聖人というか、なんでも知って分かっていて、自分とはまるでかけ離れた存在だと思っていたけど、
大人になると、「あ、なんだ、先生も自分と同じただの人間なんだな」ってふと気づく、そんな感じにちょっと似ていますw

 

昔の人も、自分と同じように思い悩み、同じように幸せを感じ、喜び、悲しんでいた。

そりゃ細かい事を言うと色々違うとは思うんですが、その違いってあくまでも、当時のルールとか習慣とか流行とか、そういう外から来る概念によって形成されたものであって、芯にある単純な(原始的な?)感覚とか感情とかっていうのは、時代を経てもやっぱり変わらないと思うんです。
改めてそういう目線で歴史小説の登場人物に思いを馳せると、より物語に入り込める気がします。

 

それに加えて言うなら、自分という存在が、歴史という大きな流れの一部であるという事がもうわかってきているんですよね。
だからこそ、歴史上の人物も自分と同じだと親しみ深く思えるとも言えます。
生まれたからには死ぬ。交通事故で死ぬのではなく、癌で死ぬのでもなく、生まれたから死ぬんです。
そのただ一つ、絶対的なそのことの無数の繰り返しが歴史であって、歴史の時間的長さを表して「大河ドラマ」っていいますけど、大河も大河、歴史って、時空を超越した天の川みたいなもんだよなって思います。
 

無数の小さな星屑みたいな命が寄り集まってできた果てしない天の川、

私たちはみんな、その中で一瞬キラッと光っては消えていく小さな小さな星のひとつなのです。